【新人デザイナー必見】DTPデザインデータを作る際に気をつける7つのこと

10年以上に及びDTPデザイン関連の業務をおこなってきた知識を生かしてまとめてみました。


1. トンボ(トリムマーク)は作成されているか

トンボとは

断裁する際に必要な四方につけるマークのこと

トンボ作成における注意点

a . トンボは自作しない(イラストレーターのメニューからつくる)
b . 紙面サイズがは合っているかチェック(割と間違えがち)
c . 断裁線は塗りなし、線なしにすること
d . 切れてはいけない部分は最低でも3mm内側に収める
e . 断ち切りにする場合、塗り足しは3mmつけること(背景など)
f . トンボはグループ解除しないこと
g . トンボと断裁線はずれないようにグループ化していくとなおよし
h . トンボレイヤーをつくり、ロックかけておくと安心
i . 印刷会社によってスミ色指定が異なる(デフォルトはスミ400%)


2. フォントはアウトライン化されているか

アウトラインとは

文字データを図形化すること
・Macショートカット ⌘ + shift + o
・Windows ctrl + shift + o

アウトライン作成における注意点

a . 文字にグラデーションがかかってると校正時と色が変わってしまう
b . 一度アウトラインすると元には戻せない


3. RGBや特色になっていないか

RGBとは

R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の
ことで「光の三原色」という
Webのカラーで使用される

CMYKとは

C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、B(ブラック)の
ことで「色料の三原色」という
DTPのカラーで使用される

特色とは

CMYKでは表現できないカラーを取り扱っているカラーパターン
主に企業のコーポレートカラーなどによく使用されている
イラストレーターのスウォッチにこのアイコンがあると要注意

確認方法

ウィンドウ → ドキュメント情報
→ ツールパレットのオブジェクトメニュー
→ オブジェクトを全選択して特色がないかチェック
(注)スウォッチにアイコンがなくても入っている可能性あり


修正方法

全選択 → 編集 → カラーを編集
→ CMYKに変換


4. スミ色割合は印刷会社の指定通りになっているか

スミ色割合とは

スミ色(黒)におけるCMYKの比率を指し示す
背景などK1色だと裏移りの原因に繋がるので「C1 M1 Y1 K100」や「C40 M40 Y40 K100」などK以外に色を入れると防げる
※ただし、印刷会社によってその割合が指定される可能性あるので要問い合わせ

5. 解像度は350dpiになっているか

解像度とは

解像度とは画質の密度のこと
単位はdpi(ドットパーインチ)で表す
※ここでは深く追求しないので、各自で調査

解像度における注意点

a . 解像度は350dpiが推奨(仕上がりで差が出てくる)
b . 原寸(物理的)サイズでこの解像度になってるか確認
c . フォトショップで数値を変えることはできるが粗さを変えることはできない


6. 細すぎる罫線を使用していないか

罫線は最小でも0.25pt以上に

※細すぎると印刷できない可能性がある

罫線を入れる際の注意点

線の方を指定
※塗りに指定するとうまく印刷されない

7. 不要なオーバープリントのチェックが入っていないか

オーバープリントとは

あるカラーの上にカラーを重ねて印刷することを指す
前面にある色と背面にある色とが混ざって印刷されている状態
「ノセ」ともいう
色が重なることでカラーが濁った感じになる場合あり

オーバープリントにおける注意点

下記サンプルでは、共に真ん中に同じ白色正方形がある
見て明らかなようにオーバープリントが入っていると色が消えてしまっている
「ウィンドウ → 属性」で編集可能


最後に

最低限、ミスを未然に防ぐ入稿準備を紹介したが、
これでも完全ではないことを心に留めておいてほしい。
最後は実際の紙面を目視でチェックし、
ミスのリスクを減らすことに注力してほしい。


入稿準備チェックシート

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